加賀耳鼻咽喉科クリニック
院長プロフィール



院長紹介
昭和36年生。
慶應義塾幼稚舎・普通部・高校を経て、 昭和55年慶應義塾大学経済学部入学。
昭和57年同中退後、同年東海大学医学部入学。
昭和63年医師国家試験合格し、同大学病院耳鼻咽喉科入局、耳・副鼻腔手術、
神経耳科学を専攻し、 平成9年加賀耳鼻科クリニック開設者となりました。

所属学会 :日本耳鼻咽喉科学会 認定専門医
所属医師会:日本医師会
        東京都医師会
        東京都耳鼻咽喉科医会
        千代田区耳鼻咽喉科医会
        神田医師会

千代田区耳鼻咽喉科医会代表幹事
神田医師会神保町・錦町地区班長

[趣味]
 ・料理 休日は何を作るか、どこへ食べに行くか、まず食べることが優先です。
小生が神田医師会誌に投稿した「神田区界隈・食べたいベスト10」は[こちら]をどうぞ。
 ・スクーバダイビング 石垣島周辺の海が好きです。耳抜きがしづらいダイバーの方々は[こちら]をどうぞ。
 ・萩焼鑑賞 兼田昌尚師に心酔しており、年一回は萩を訪れます。萩の山海の幸も魅力です。
兼田昌尚師作品ご紹介は[こちら]をどうぞ。
 ・ラグビー観戦 大学時代はラグビー部でSHをしていました。今は観るだけです。
私は耳かきフェチではありませんが、日頃患者様の耳垢取りをさせて頂いてますと、どのような耳かきが皆さんに適しているのか、とても気になります。
私の独断的耳かき評論は、左の「耳かき評論」をクリックして下さい。

 


「神田区界隈・人生最期の日に食べたいベスト10」 H.17神田医師会誌・加賀 達美投稿文より

*平成22年現在、以下のお店に変更があります。
 三位;バラライカ 引き続き閉店中
 七位;北京亭:経営者変わり味も激変・・(-_-;)
 九位;出雲そば本家:閉店
大変残念ですが、ご了承下さいませ。

 昨今グルメガイドなどを多数本屋さんで見かけます。しかし他人が食べた美味しいものの評論など、まるで面白くない絵空事で、各著者の自己満足にすぎないと感じています。そう分っていながら小生には、この投稿に際して他に話題が無く、今回生まれ育ちました旧神田区周辺から、人生最期の日になったら食べておきたいと思う物を選び羅列してみました。小生のような若輩者が選んだ食べ物評など、読んで頂くのは誠に申し訳なく思っております。それ故このベスト10とは、皆さまに美味をご紹介したいという主旨ではありませんので、どうぞご容赦下さい・・・などと言い訳けしながら勝手なランキングをつけていましたら、結構一人で盛り上がってしまい、会長先生に叱られるとおびえながら始めさせて頂きます・・・。なお旧神田区の下町らしさを愛する小生にとって、やや毛色が違う大手町〜有楽町は対象から外しました。
 では早速発表させて頂きます!

一位・新世界菜館の「美味酔蟹」(上海ガニの老酒漬け) 神田神保町2の2 TEL(3261)4957
 神田神保町で小生の最高の楽しみが上海ガニです。旬が短いカニなのですが、この店は上海内陸まで独自の輸入ルートを持ち、九月から翌一月まで楽しめるということで、それは他店からすると驚異的長期間だそうです。小生はこの五ヶ月間、店に笑われるくらい通ってしまいます。十一月の「大きな雄」が最高のミソを抱えており、蒸しガニのミソも美味しいのですが、最期の日に食べたいとすれば老酒漬けです。八十歳の大女将のみ知り、ご子息兄弟もレシピを教えてもらえない「秘伝味付け老酒」に丁寧に手作業で漬けられたカニのミソは、まさに昇天しそうな濃厚な美味しさです。(大女将がご存命のうちにレシピを伝授しておいて下さるか、私は心配で心配でたまりません) 小生の亡父は生前、あまり社交的ではありませんでしたが、上海ガニに関しては珍しく、自ら小会を催して友人に招待状を出していました。その頃私は、そんな父を冷ややかな目で見ていましたが、今気づいてみると毎年小生も、誰かしら友人をこの店へ招待しており、同じ遺伝子を持った情けなさを感じています。この酔蟹ばかりは他の☆☆☆店もかなわない美味しさで、特定外来生物に指定されようが何であろうと、もう今年の九月の上海ガニが待ち遠しい小生です。

二位・万惣の「ホットケーキ」 神田須田町1の16 пi3254)3711
 作家池波正太郎さんが、小学生の頃から文字通り死ぬまで愛したというホットケーキで、残念ながら小生は7〜8年前に初めて食べました。私の幼少の頃は、母が森永ホットケーキミックスを「だま」だらけで作り、一部焦げたりもしていましたのに、父も私も「美味しい!」と言って食べていました。万惣のホットケーキは夕焼けのように美しく、しっとり・きめこまやか・ふんわりしていて、その繊細さは、幼少の頃の小生がとても不憫に思われる程です。メイプルシロップとバターでベチョベチョにするとまた美味しくて、昼からとても幸せな気分になれます!

三位・バラライカの「ビーフストロガノフ」 現在閉店中・・・
 小学生の頃、小生はこのロシア料理店・バラライカの店名の由来を、スルメイカのようなイカの一種のことだと思っていました。それがロシア弦楽器の名と後に知った時も、「なんだやっぱりイカみたいな形じゃないか」と勝手に納得しました。それはさておきこの店は、神田神保町再開発で立ち退きに合い、大変残念ながら今もそのまま閉店中です。すぐに移転オープンすると店は言っていましたが、インターネット検索しても未だ再開してないようです。入り口からいきなり地下に降ろされる暗く異様な雰囲気は、子供心にはたまらなく妖艶で、是非もう一度同じ体験をしたいものです。ここのストロガノフは、最近よく見かけるトマトソースからの赤っぽいものではなく、肉汁とたまねぎ・小麦粉から出る灰色をしていて、それは小生の母が幼少時に、よく作ってくれた物に似ていました。(この店の美味しさには到底及ばなかったのは言うまでもありません) 現在母は、この料理を作れなくなってしまいましたが、最近母の古いレシピメモを発見し、小生とカミサンで試作を重ね、ポルチ-ニ茸やニンニクを加えて新たな自家製ストロガノフが完成しました。これを食べるとバラライカや昔の家族団欒を思い出し、この店の早い再開を切望してしまいます。

四位・一元屋の「きんつば」 麹町1の6 TEL(3261)9127
五位・ローザの「シュークリーム」 
麹町2の12 TEL(3261)2971
おまけ・若葉の「鯛焼き」 
新宿区若葉1の10 TEL(3351)4396

 旧麹町区に入る地域ですが、どうぞお見逃し下さい。三軒とも甘味で店同士が近いので、三品まとめて紹介させて頂きました。
  「一元屋」さんは以前かなり貧相なお店で、とても、東京一のきんつばのお店とは思えませんでしたが、昨年改装され、創業50年の名店らしくなりました。きんつばとは、江戸時代に京都から伝わったそうで、その頃は刀の鍔形をして銀色だったため「銀つば」と呼ばれていて、その後次第に銀が金と呼ばれるようになってしまい「金鍔」になったのだそうです。この店のきんつばは、薄皮に包まれた粒餡に軽く塩が効いているため、あんこの味わいが充分に引き出されています。餡も小豆もほろほろと口の中で溶けていき、あっという間に3〜4個食べてしまう美味しさです。

  「ROZA」は一元屋さんの真向かいにあり、かなりクセモノ店です。洋菓子店でありながら、十四時ごろにはショウケースが空になり、平気な顔で「本日は終了しました」と事も無げに言うのです!「まだ二時だぞ!」と思ってしまいます。ほとんどが予約注文で、大量生産しないから早終いなのでしょうが、可愛げ無い店です。しかしそのシュークリームは、可愛らしく素晴らしいのです!シューは普通ですが、カスタードクリームがメレンゲのようにふわっとした優しさで、卵の味わいがとても深く、小生の理想のカスタードです。シュークリームの他はロールケーキとクッキーくらいですが、こちらも懐かしい素朴な上品さで、かなり美味しいです。

 「若葉」は四谷になりますが、とても好きな鯛焼き屋さんなので、おまけさせて頂きました。行列ができる店には滅多に行かない小生ですが、ここには行列覚悟で伺います。小生の小学校担任の先生は、クラスがスポーツ大会などで優勝すると、ここの鯛焼きを「しっぽまであんこが入ってるんだぞ〜」と言ってクラス全員分買って来て下さいました。そんなこともあって幼少時から鯛焼き好きの小生は、大学生の頃、江戸三大鯛焼店を、自分一人で「西麻布・浪速家」・「人形町・柳屋」、そして「四谷・若葉」と決めていました。そして鯛焼きに公正な評価を下すには、記憶で比較するのではなく、同時に三店を食べなければいけないと思い、ある日全店「はしご」して比較してみたのでした。結果、優勝したのが若葉です!(当然審査員は小生一人です)若葉の鯛焼きは、あんこに少量の水飴が混ざっているため、キラキラとした照りがあり、できあがりには焦げた鯛焼きの縁を一匹ずつ丁寧にはさみで切り取ります。(浪速家さんはこんなことしません)こうして愛情もって焼き上げられた鯛焼きの注文を、この店の女将は「何個」ではなく「何匹ですか?」と「匹」で聞いてきます。鯛焼きに対する愛を感じますね。小生もつい「〜匹お願いしまーす。」と注文します。

六位・共栄堂の「牛タンカレー」 神田神保町1の6 TEL(3291)1475
 最近「神保町はカレー屋の街」と一部で言われるほど、多数の名店があります。何人かの人に「神保町のカレー屋さんではどこが好きですか?」とお聞きしても、まず好みが一致することはありません。各店共ユニークです。そんな中、やはりクセモノ的存在が共栄堂です。こちらのスマトラカレーは、「先代がスマトラから帰還した日本兵に教わった」という、なんだそりゃ的由来はさておき、かなり黒く香ばしい(焦げている?)、嗅覚で食べるカレーです。最初は「焦げカレー?」と思うでしょうが、なんとなくまた食べたくなり、2〜3度通った後には完全に「スマトラ」にはまってしまう麻薬的カレーです。なおこの店のオーナー宮川さんは丁寧な口調なのですが、強烈に声がでかく、お客がみんな怒られているように思え、それもまたこの店の名物の一つかもしれません。

七位・北京亭の「にんにく砂肝揚げ」「エビモツ炒め」 西神田2の1の11 TEL(3264)4413
  店内には北京語が飛び交い、とてもキレイとは言えないカウンター中心の煩雑な店ですが、さっと炒める料理が美味しいです。「にんにく砂肝揚げ」はまさにこの店のスペシャリテで、お客の7〜8割が注文します。みじんのにんにくが、こんがりと砂肝にからんで香り、砂肝はコリコリとして、触感・味共に申し分ありません。もう一品の「エビモツ炒め」ですが、内臓臭み系好きの方だけお試し下さい。ここでエビが半生だと恐ろしい方は「豚肉モツ炒め」のほうが無難です・・・。

八位・レストラン七條の「メンチカツ」 一ツ橋2の3の1 TEL(3230)4875
 小学館の地下にある洋食と仏料理の店ですが、NHKのTV番組「男の食彩」で、シェフがエビフライのレシピを披露し、評論家の山本益博さんに「カラッとした衣が秀逸な東京一のエビフライの店」と言わしめた、今や超有名店で、仏料理も実にしっかりしています。ここほど短期間に、無名から大行列の店になった所は稀でしょう。4〜5年前は出前もしていたので、当クリニックでは、職員用昼食に週一回注文していました。その弁当のメンチカツは「普通の洋食屋さんなのになんて美味しい・・・」と今の片鱗を感じさせていましたが、まさかこんな有名に「化ける」とは予想していませんでした。そして今、店は超多忙となって昼の出前は断られてしまい、七百円のおいしい洋食弁当は食べられなくなってしまいました。店は有名になっても、シェフの父上・七條藤清さんは腰の低い方で、今も丁重に給仕を手伝っていらっしゃるのはご立派です。行列がすごくて店にも近づけなくなりましたが、有名になったエビフライより、じゅわーっと肉汁いっぱいのメンチカツ、こちらの方が小生は好きです。店の外看板には今だ「出前致します。」の文字が残っており、これはユルセマセン。

九位・松翁 出雲そば本家の「そば」
 松翁  ・猿楽町2の1の7  TEL(3291)3529
 出雲そば ・神田神保町1の31 TEL(3291)3005
 旧神田区には市ヶ谷・九段から須田町まで、沢山のそば有名店がありますが、そば屋さんこそ、諸先輩方のほうがお詳しいと思います。小生も少しずつそば屋さんめぐりをしています。そして小生には一番美味しい松翁さんと、思い出深い出雲そばを、まとめて七位にさせて頂きました。
 時々自分を、意味なく京都生まれだと勘違いする小生は、本来そばよりうどんのほうが好きでした。それもつゆが醤油色ではない、透けている讃岐や京うどんです。しかし年を重ねるに連れ、そばも外せなくなりました。松翁さんは、喉越しのよい江戸の二八そばで香りも強く、その上うどんも手打ちで、そばに負けずにおいしく、そば・うどん両方楽しめる「めおともり」があって嬉しいのです。土曜の昼の松翁は、十二時前には一人客の老人で埋め尽くされ、店内にはそばをすする音だけが響いて、話し声は無いという異様な光景になります。早く小生も、昼から一人でそばと日本酒をやるのが似合う年になりたいものです。
 一方出雲そばは幼少の頃、しばしば家族で食べに行きましたが、太く固くてそば臭くて、とても嫌だったのです。それからずっと食べに行くことは無かったのですが、6〜7年前加賀一兄先生に「今食べるとおいしく感じるよ」とすすめられ、出雲そばのおいしさを認識しました。香りが強い腰のあるおいしいそばを、子供の私は理解できなかったのでした。今は当クリニックの真隣ということもあり、しばしば伺って、そば臭さをやたら長い時間噛んで楽しんでいます。

十位・龍水楼の「三不粘」(サンプツァン) 神田錦町1の8 TEL(3292)1001
 神田錦町・遠藤先生宅の三軒隣にある、ごく大衆的な中華店で、この三不粘は一度だけ、ある小会で頂いたことがあるだけです。何故三不粘かというと、「皿に・箸に・口に粘らない」の意味だそうです。小生はその後、この三不粘を食べたことが無いのですが、それはなんと「5人以上からのコース料理のデザート」としてしか出してくれないからなのです!たいして高級なデザートじゃないのに、摩訶不思議で結局はすごく美味しくて、三人家族の我が家では食べに行けなくて、そのため高嶺の花になってしまって・・・クヤシー限りです。悔しさの興奮で説明が遅れました。一言では非常にお伝えしにくいのですが、三不粘はカスタードスライム?!といったところです。 卵黄・でんぷん・ラードで作られたカスタードクリーム風「柔らか卵黄だんご」を、中華鍋でくるくる転がして丸めたものです。話好きなこの店の主人?の口上は、「このデザート先日もテレビに出たアル。作れる料理人、世界で北京に一人しかいないと言っていた。でもそれウソアルネ。なぜなら私作れる。ワッハッハー」と自慢げで、何としてでも近々食べたい三不粘です。この店の帰りには、皆さん遠藤先生宅のインターフォンを押したくなることでしょう。

 「人生最期の日に食べたいベスト10」は以上です。ここまでお読み頂きまして、本当にありがとうございました。
思い起こせば子供の頃、私の両親の仲はあまり良くなく、私も兄も、親と食卓に着くのが嫌で、半ば無理やりの家族団欒があったのは私が中学生の頃まででした。しかしこうして書き終えてみますと、選んだ食べ物は両親が健在の頃、家族みんなで訪れた店の物が多く、「最期の日に食べたいベスト10」というよりは、ほとんど「両親との忘れがたい食べ物十選」になっていたことに気付きました。嫌いでしたが、もう二度と再現できない家族団欒を、実は心の奥底で欲していたのかもしれません。この駄文を書かせて頂けたことで、私は、家族との「郷愁の回想」ができたように思えます・・。

 全編の稚拙な文章をどうぞお許し下さい。なお十位内に入らなかった他の貴重な美味を割愛できず、しつこく次点として追加させて頂きました。
*順不同・当クリニックから近い順です
・神田神保町の高層マンション・東京パークタワーの
 1階「いぬ居」の特選黒毛和牛タン(「厚切り」とご注文下さい)
・神田神保町さくら通り「マンダラ」のカレー・「マカン」のシンガポールチキンライス
・同通り「北井商店」のコロッケ
・神田神保町〜水道橋に散在「いもや」の天丼
・駿河台下交差点「ささま」の花びらもち(1月)
・駿河台下交差点「寿々喜」のうなぎ
・新世界菜館前「上海朝市」の手のべ麺冷やし中華
・新世界菜館から九段寄り「咸享酒店」の豆腐よう付き海鮮粥
・山の上ホテルのてんぷら
・英国大使館裏・村上開新堂のクッキー&仏料理

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